米国州制度と廃タイヤ

2026-03-03

米国の廃タイヤ制度の構造、資金の流れ、リサイクル用途の現状を整理し、制度条件として何が作用しているのかを検討。

発生量と処理率

・年間約3億本発生
・1人あたり年間1本
・約79%が何らかの形でリサイクル
・発生量の増加率がリサイクル率を上回る

車両大型化
EV化
AWD増加

重量増=摩耗増という単純な構造。



制度の出発点

1990年代
・10億本規模の野積み
・火災問題
・埋立拒否

制度目的は
「野積み解消」

高度循環ではない。

その設計思想が現在も残る。


手数料の構造

・州ごとに前払い処分料
・1〜2ドルが中心
・約35年間ほぼ据え置き

徴収額
年間4〜5億ドル規模

しかし
約80%がタイヤ以外用途へ流用される州もある。

資金と循環率は比例しない。



主用途

TDF(Tire Derived Fuel

・セメントキルン
・製紙
・石炭代替

エネルギー回収。
循環というより代替燃料。

マテリアル回収

・ゴムマット
・舗装材
・運動施設
・園芸

サイズダウン後の原料供給。

タイヤ→タイヤ

1%未満。
技術は存在。
課題は

・経済性
・品質安定
・安全認証



不法投棄の源

・低規制ハウラー
・登録のみで参入可能
・保証金なし

入口が緩い。
出口は公費。

自治体が二重負担。



地域差

・カリフォルニア 50%台
・コネチカット 99%
・テキサス 約80%

輸送距離
最終用途
州制度

全てが影響。

タイヤは重く嵩張る。
距離がコストを支配。



アスファルト

・耐久40%延長という研究
・湿式から乾式へ技術転換
・州DOT承認が拡大条件

技術問題より承認制度が壁。



見えてくる条件

制度は野積み解消型。

現代は高度循環型を求められる。

しかし

・料金固定
・資金流用
・分断された州制度
・弱いハウラー規制

この組み合わせが現在の上限を規定。

循環率の問題は
技術不足ではない。