抑制的なブランドコミュニケーション
2026-02-21
拡張を前提にしない設計は、通常マーコムとも、地域ブランドとも異なる。
三軸で整理する。
起点と目的
| 観点 | 通常マーコム | 地域・官製ブランド | 抑制的設計 |
|---|---|---|---|
| 出発点 | 未獲得顧客 | 地域資源・政策課題 | 既に共鳴している関係 |
| 基本目的 | 認知拡大・売上成長 | 経済効果・活性化 | 関係を壊さない |
| 対象範囲 | 市場 | 市場+行政+住民 | 共鳴している少数 |
成果説明責任と評価軸
| 観点 | 通常マーコム | 地域・官製ブランド | 抑制的設計 |
|---|---|---|---|
| 成果説明責任 | 株主・経営 | 行政・住民・議会 | 原則なし |
| 数値との関係 | KPIが正解 | 補助金・政策指標 | 参照に留める |
| 評価基準 | 反応・効率 | 年次成果・報告 | 継続している事実 |
| 危機対応 | 訴求変更 | 方針見直し | 語りを変えない |
地域・官製は説明義務を持つ。
通常マーコムは成長圧力を持つ。
抑制的設計は説明を構造に組み込まない。
拡張圧力の源泉
| 観点 | 通常マーコム | 地域・官製ブランド | 抑制的設計 |
|---|---|---|---|
| 拡張圧力の源泉 | 売上成長 | 予算継続・事業評価 | 内部規律 |
| 拡張志向 | 広げることが善 | 参加拡大が前提 | 広げないことを許容 |
| 離脱の扱い | 改善対象 | 影響評価対象 | 前提として受容 |
| 時間軸 | 短中期成果 | 事業年度 | 長期継続 |
拡張の圧力がどこから来るかで、
設計は変わる。
抑制的設計では、拡張を抑える圧力は外部から来ない。
内部の規律のみ。
制約と難易度
語らない。説明しない。正当化しない。
これは発信量を減らすことではない。
むしろ次の負荷が生じる。
・売上圧力がかかったときに設計を崩さない
・数値悪化時に語調を変えない
・トレンドが発生しても参加しない
・周囲が拡張しても同調しない
・離脱が起きても補填行動をとらない
通常設計では反応を見て調整すればよい。
抑制設計では調整しないことを選び続ける必要がある。
管理の複雑性
| 管理対象 | 通常設計 | 抑制的設計 |
|---|---|---|
| 数値変動 | 改善策を実行 | 方針を維持する判断 |
| 市場変化 | 適応 | 不適応を選択 |
| 批判 | メッセージ変更 | 変更しない決定 |
| 成長機会 | 拡張 | 見送る判断 |
通常は「動くこと」がマネジメント。
抑制設計は動かないことを決定し続けるマネジメント。
これは単純ではない。
位置づけ
通常型でもない。地域振興型でもない。
成長圧力や説明責任に従う構造ではなく、内部規律のみで持続させる構造。
外部圧力を遮断し続ける設計。
壊さないことは、自然状態では維持できない。