リッパー株式会社は、2024年4月15日(月)から静岡市が運営するシェアサイクルのPULCLE(パルクル)にカーボンブラックを使わないBXホワイトタイヤを装着し、実証実験を行います。

BXタイヤは、当社の環境にやさしいタイヤ強化剤を原材料に製造された新しいタイヤです。

タイヤの環境負荷は新しい環境問題で、これに対応した新しいタイヤ作りを当社では目指しています。

実証実験について

  • 検証期間:2024年4月15日(月)〜2024年7月14日(日)
    ※4月15日10時〜、JR静岡駅北口に配置してスタート
  • 展開台数:全6台
  • 車体番号:ホワイトタイヤ(E2940、E3185、E2855)、ブラックタイヤ(E2168、E3190、E3519)
    ※実証実験対象の自転車には、ハローサイクリングのアプリで「BXタイヤ実証実験」のサムネイルが出ます。
  • 検証内容:タイヤ摩耗度および耐候性の検証

BXタイヤについて

BXとは

BXは「ブルー・トランフォーメーション(海の構造改革)」の略で、水産資源と人びとの健康を守るための構造的な変革を意味する言葉です。

当社が採択された「静岡市アクセラレーションプログラム」PoC型アクセラレーションコースのテーマでもあります。
静岡市は国内最深で多様な生態系を持つ駿河湾に面しており、「地」の利などを生かした海洋産業イノベーション、海洋環境保全と経済活動の両立を実現する事業を推進しています。

現状タイヤにおける課題

  1. タイヤ強化剤カーボンブラックが石油由来のため、この製造におけるCO2排出量が大きい
  2. タイヤ粉塵が海洋マイクロプラスチックの主要因と言われていて、EUでは規制が決定している
  3. タイヤ処分が現状では埋め立てるか、燃やすしか方法がなく、いずれも環境負荷が大きい

BXホワイトタイヤ開発のポイント

  • 木材由来のナノセルロースでタイヤを強化することで、自然由来の原材料に転換している。
  • タイヤ粉塵が海に流れ出ても、生分解性することを目指している。自然素材を用いることで、土壌での生分解性を含め、自然環境での完全分解を目指している。
  • BX(Blue Transformation)は豊かな海洋資源を目指す世界的な挑戦のこと。

これまでの経緯

当社では2021年以来、BXホワイトタイヤの原材料開発を進めてきました。
昨年は静岡市アクセラレーションプログラムに採択され、静岡市役所・株式会社TOKAIケーブルネットワークとの当実証実験に向けた準備を進めてきました。

静岡市アクセラレーションプログラム

静岡市アクセラレーションプログラム(以下、本プログラム)は、持続可能な街づくりに取り組む静岡市が主催するアクセラレーションプログラムです。成長意欲の高い事業者(スタートアップ)や起業家に加え、外部パートナーとの共創活動により更なる事業拡大を目指す事業者へ集中的に支援を行うことで、その成長を加速させ、静岡市経済の持続的な発展と新たな産業や雇用の創出を目指しています。

  • 主催:静岡市
  • 受託事業者(運営事務局):株式会社ゼロワンブースター

ホームページ
https://01booster.com/program/shizuoka-city/

今後の展望

2024年6月からは静岡県・静岡市の協力のもと、タイヤ粉じんの海洋生分解性検証を清水港で行う予定です。
2025年からはタイヤ強化材を本格量産、タイヤメーカーへの供給を開始する予定です。

静岡市シェアサイクル事業「PULCLE(パルクル)」

静岡市内の約200のサイクルポートで、600台の自転車の貸出をおこなっているシェアサイクルです。環境負荷の軽減やまちなかの回遊性向上などの外部効果が期待され、2020年6月から運営されています。

実施主体:静岡市(都市局都市計画部交通政策課自転車のまち推進係)
運営主体:株式会社TOKAIケーブルネットワーク、株式会社トコちゃんねる静岡、OpenStreet株式会社

 ホームページ
https://pulcle.jp/

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